大和撫子、活躍中!

Vol.6 中国企業PR  Jasminepandaさん(中国・上海在住)

  

■お名前: Jasminepandaさん 

 

■家族: 独身 

 

■中国在住歴: 上海4

  

  

 

■お仕事の内容を具体的に教えてください。

 

中国企業でPRの仕事をしています。

 

■上海に来る前は何の仕事をしていましたか?

 

全く畑違いの教育関係の会社で営業の仕事をしていました。

27歳で上海の復旦大学に一年間留学をし、その後、日本で働いていました。その仕事で、上海に転勤となり、駐在員として働いていたことがあります。

 

■上海は初めてでは無かったのですね。では、現在のお仕事を始めたきっかけを教えてください

 

前述の会社から化粧品会社へ転職し、Web PRとして働きはじめました。

その後、Webだけでなく総合的なPRを学びたくて、現在の会社へ転職しました。

 

 

 

 

■留学としてではなく、就職で上海に来るときは、どんな気持ちでしたか?

 

留学をしていたので特に不安はありませんでした。留学していた時はどこか“仮住まい”の気持ちが抜けませんでしたが、上海で働くこと、中国の方と一緒に働くことに対してワクワクした気分で来ました。

 

けれど、職場は完全な中国企業で、自分以外は全員、日本のことをほとんど知らない中国人社員ばかり。外資系や日系企業と違い、日本や日本人に対して関心の無い人達の中で、研修も無く、全て自分からくらいついて、手探りで仕事を学んでいかなくてはならい状態でしたので、不安がいっぱいありました。

 

 

■それは何かと苦労が多そうですね。 日中間の仕事の違いや大変さを感じますか?

 

仕事の進め方の違い、価値観の違いには、難しさを感じることがあります。

たとえば、デザインセンスのギャップでは、クライアント(日系企業)と中国人スタッフの感覚の違いの板挟みになることが多いですね。日本人から見ると、「これではちょっと・・・」というものが出来上がってくることもあり・・・。 

 

クライアントからダメ出しをされたとき、「そりゃそうだ・・・」と自分も感じたとしても(笑)、そういうふうには言えない立場です。 自分の同僚に対しては、なぜそれではダメなのか?を理解してもらうことが必要です。

 

他にも色々とありますが、中国式のやり方とクライアントの要求との間で、両者の調整をすることが、大変だと感じます。 「郷に入れば郷に従え」の言葉のとおり、彼らのやり方に合わせるしかありません。日本企業のクライアントに、もっと中国式を理解してもらうことも必要だと思います。

 

また、仕事に”No!”と言わない中国人の習慣にも、振り回されてしまうことが多いです。

日本人は、本当にやれるのかどうか?を考えて、責任を持って仕事を受けるのが常識ですが、中国人はとりあえず、OK!と言って仕事を受け、あとで簡単に「やっぱりできない」等と言ったりします。 私達日本人から見ると、無責任に安請け合いをして、計画性が無いように感じることが多いです。

 

米国の外資企業で働いていたときは、日米間のカルチャーギャップは努力で埋まりそうに感じたのですが、日中間のギャップは大きく、埋まらない溝があるようにも感じるときがあります。

 

新製品の発表イベント・リハーサルにて。
新製品の発表イベント・リハーサルにて。
中国人同僚と一緒に。会議中の一枚。
中国人同僚と一緒に。会議中の一枚。

 

■では、どうすればギャップを埋めることができると思いますか?

 

「日系クライアントはこう考える」、「日系クライアントが求めているものは、こうだ!」と、根気よく、我慢強く、繰り返す!それしかありません。

大きな違いの中で、二年間働いているうちに、日中間の価値観の間で、いったい何がいいのかが分からなくなってくることもあります(笑)。

 

けれど、知らないがゆえに誤解している部分がたくさんあるということは感じます。

お互いに知れば、分かり合えることも多いので、まずは、興味を持って知ろうと努力することが大切だと思います。 

 

 

■どんなときにやりがいを感じますか?

 

PRのお仕事は広告と勘違いされやすいのですが、PRはいかにメディアに記事にしてもらうかが重要な仕事となるため、クライアントの記事が大きく掲載された時やその記事に対しての反響が大きかったときはやはりうれしく感じますね。そのためにメディアとの事前打ち合わせや資料作成、時には製品を試すためのイベントを企画・実施もします。そうして記事として情報が露出された時がやはり一番やりがいを感じます。

 

それと、先ほどの日中のギャップの部分で、中国人の同僚たちが、少しづつでも変わってきてくれたことは嬉しいですね

 

以前は全く日本と接点の無かった人達が、私と仕事をするうちに、日本人や日系クライアントの考え方を、少しづつ理解するようになってきてくれた。 小さなことですが、自分を通じて、日中の相互理解に役立っているのだと思うと、やりがいを感じます。

 

普段は化粧っ気の無い同僚が、いきなり大変身!中国人スタッフはイベント大好き。
普段は化粧っ気の無い同僚が、いきなり大変身!中国人スタッフはイベント大好き。

■上海で仕事をする上で、感動したこと、印象深いエピソードを教えてください。

 

中国は男女平等社会で、女性の社会進出は、日本よりもずっと進んでいます。

能力のある女性はどんどん出世していくし、優秀な女性がとても多いので、女性が自由にのびのびと働く環境が整っていると感じます。

 

中国人の同僚たちは、優秀でいい仲間ばかりです。 日本で会社の同僚というと、もう少し距離感があるように思うのですが、ここでは、人との距離が近く、どんどんこちらに踏み込んできます。 本音と建て前が無く、いつでも本心でぶつかってくるので、こちらも本心で応える必要もあります。

 

けれど、打ち解けるのに時間がかからないし、仲よくなれます。 

ここでは外国人である私に踏み込んでくるのは、私と交流を持ちたい証拠でもあるので、有りがたいことだなと思いました。 

そういうのを心地良いなと感じる一方で、もうちょっと気にしてよ!と思う部分もあります。 「あれ?最近太ったんじゃない?少しやせたほうがいいよ!」というようなことも、遠慮なく言われますので(笑)。

 

それから、会社の忘年会で上司がヘアメイクの方を手配し、普段メイクしない中国人の同僚が別人のように変身していたのには驚かされました(笑)中国の方はこうしたお祭りが大好きで年間優秀社員の発表など各賞の表彰があったり、カラオケ大会があったり7時間も忘年会をしていました(笑)(※右写真)

 

 

 

■ストレス解消方法はありますか?

 

最近、お茶を習っています。一つづつの所作に集中する時間は、とてもよい気分の切り替えになっています。また、和室という非日常空間で日本を感じ、ひと時の間、中国を忘れる時間も心地良いです。

 

 

■今後のこと、目標や夢を教えてください。

 

上海に来て働いて4年が過ぎました。自由で柔軟な上海式に慣れてしまったので、将来、もし日本に戻ったときに、「日本の会社にまた馴染めるのかな?」という疑問があります。 

  

今はPRを通して日系クライアントのメッセージを中国の消費者へ届ける仕事をしていますが、今後も留学と中国で働いた経験を活かして日本と中国をつなげらえるような仕事や活動を続けていきたいと思います。日本で働くのであれば一人でも多くの日本の方に中国のことを、中国で働くのであれば一人でも多くの中国の方に日本のことを理解してもらえるような仕事をしていきたいと思います。

 

 

■これから中国・上海へ来る女性、または現在在住中の「何かにチャレンジしたい!」という皆さんへ、一言アドバイスをお願いします。

 

言葉も習慣も文化も異なる外国での生活はいろんなことに出くわします。生活スタイルや仕事のやり方など日本とは違うことがあり戸惑うこともありますが、そうした環境の中で適応能力やコミュニケーション力も培われていき世界が広がっていくと思います。興味をもっているのであればぜひチャレンジしてみてください。その価値はあると思います!

 

 

 

中国企業での現地採用でのお仕事に興味がある方にとって、大変参考になるお話でした。

貴重なお休み時間、ありがとうございました!

 

(2012年3月 上海 インタビュー・構成 : 茉莉花)